モートン病とは
モートン病は足の裏や足の指の付け根に痛みを生じる神経障害の一つで
足の中指や薬指の付け根あたりに起こる事が多く
ピリピリとした痺れや痛み、焼けるような感覚を感じることが多い疾患です。
モートン医師によって報告されたことが名前の由来となっています。
生活の欧米化が進んだことやこの疾患が知られるようになったため
日本でも増えてきている傾向にあります。
モートン病の原因
モートン病は中腰の姿勢での作業が長かったり、ランニングを頑張り続ける、
つま先の細いハイヒールのような靴やサイズの異なる靴を
よく履かれると起こりやすくなると言われています。
これは足の指の付け根あたりを走る神経がその辺りにある靭帯の下を通るため
中腰の作業やつま先立ちをする時に足の指の付け根あたりの靭帯に圧がかかり
靭帯と地面に神経が挟まれるて圧迫されることで起こるからです。
この圧迫された状態が長期間繰り返されると
圧迫された付近の神経に仮性神経腫と呼ばれる
痛みを伴うコブが出来てしまい症状が重くなります。
また、靴や足の使い方以外では足の状態によっても起こりやすくなります。
年齢を重ねたことで起こる足の形の変化や外反母趾、偏平足のような状態、
筋力低下や足首の状態から起こるアーチの崩れによって
足の指の付け根あたりの靭帯と神経の間隔が狭くなり
圧迫されやすくなることもあります。
モートン病の症状
一般的にモートン病は足の中指と薬指の付け根や人差指と中指の付け根の間などに
痺れ、痛み、やけつくような感覚など様々な神経症状が起こります。
特に痛みは強く出ることもあり、場合によっては下腿まで出ることもあります。
最初のうちは歩いている間だけの症状ですが
症状が進んでしまうとじっとしている時でも痛みやしびれを感じるようになります。
歩いている時や運動している時、または長時間立ったままでいたりすると症状が増し
靴を脱いだり足に体重をかけないようにすると楽になります。
つま先立ちや足の指を反らせるような動きをすると
神経の圧迫を招くこととなり痛みが増します。
また足の付け根を親指側と小指側から挟むように掴むと
痛みが強くなることもあります。
片足に症状が出る方が多いのですが
1~2割ほどの方は両足に出ることもあります。
男女比は1:4で女性の方が発症しやすく
特に中年以降の女性がなりやすい傾向にあります。
これは男性に比べて女性の方が筋力が少なく
中年以降になると筋力の衰えがより大きくなるので
支えきれずに神経を圧迫しやすくなるからと考えられています。
ただし、どの年代においても負担がかかり続けることを繰り返せば
性別年齢関係なく起こりうる症状です。
圧迫された場所は長期間圧迫されると神経腫が出来きることがあります。
神経腫が出来るくらい長い時間症状を患ってしまうと
治療は長期間に及ぶことになります。
一度神経腫が出来てしまうと神経腫そのものが自然に無くなることはありませんが
治療によってそれに伴う痛みがマシになったり出にくくなる可能性はありますので
痛みが続くような場合は医療機関を受診して
早期発見、早期治療を心がけてください。