アキレス腱断絶からの復活!術後のしゃがめない苦悩を解決した方法!

手術は成功。でも動けない

アキレス腱断裂後に残った制限と向き合った症例

こんにちは、矢吹です。今回の症例は、50代の男性です。

お仕事は塗装工の現場監督をされており、普段から現場を歩き回り、段差や階段の昇り降り、しゃがみ込み動作が多い生活をされています。

主訴は

「しゃがめない」

「歩きにくい」

「階段の昇り降りがつらい」

という、日常生活動作の制限でした。

痛みはほとんどありません。

ただ、動かそうとすると明らかに可動域が出ない。

そして、ご本人の言葉を借りると

「感覚的に気持ち悪い」

という違和感が強く残っている状態でした。

アキレス腱の構造出典


ゴルフ中に突然起きたアキレス腱断裂

この方は、ゴルフをプレイしている最中、

特に前兆もなくアキレス腱を断裂されています。

「パーンと音がして、後ろから蹴られたと思いました」

という、典型的なエピソードでした。

その後すぐに病院を受診し、外科手術を受けています。

手術自体は問題なく終了し、術後のリハビリもきちんと行われました。

病院からは

「手術は成功しています」

「これからはご自身でしっかり動かして、リハビリを続けてください」

という説明を受けたそうです。

そして、手術から約半年が経過した時点で、当院へ来院されました。

アキレス腱損傷出典


セルフケアでは超えられなかった壁

ご本人は、病院で教わったストレッチや運動を、かなり真面目に続けておられました。

ただ、それでも

・足首の底屈、背屈が十分に出ない

・しゃがみ込むと途中で止まる

・歩行時に踏み込みが弱い

といった問題が改善しなかったそうです。

「これ以上、何をしたらいいのか分からなくなりました」

そう話されていました。

ネットで調べる中で

「鍼灸で良くなったという話を見た」

とのことで、鍼灸施術を希望され来院されています。

アキレス腱手術出典アキレス腱イラスト|無料イラスト・フリー素材なら「イラストAC」


来院時の状態と評価

来院時、強い痛みはありませんでした。

腫れや熱感も目立ちません。

しかし、可動域を確認すると、

足首の背屈、底屈ともに明らかな制限があります。

特に問題だったのは、

アキレス腱断裂後に手術を行った部位です。

触診すると、

手術痕周囲からアキレス腱にかけて、かなり強い硬さが残っていました。

ゴムのような弾力ではなく、

明らかに滑走性が低下している感触です。

ここで重要なのは、

「筋肉が硬い」だけではない、という点です。


手術後に起こりやすい構造的な問題

アキレス腱断裂後の手術では、

断裂した腱を縫合し、組織を修復します。

構造的には正しくつながっています。

だから病院では

「手術は成功」

と判断されます。

ただし、その過程で

瘢痕組織が形成され、

周囲組織との滑走が悪くなることがあります。

筋肉、腱、皮下組織、筋膜。

それぞれが独立して動くはずのところが、

一塊のように動いてしまう。

その結果、

力は入るが動きが出ない

動かそうとすると突っ張る

という状態が残ります。

これは、

セルフケアだけでは改善が難しいケースが多いです。


施術方針をどう考えたか

この方の場合、

痛みを取ることが目的ではありませんでした。

目標は明確で、

・足首の可動域を取り戻すこと

・日常動作に必要な動きを再獲得すること

です。

そのため、

無理に動かす

強いストレッチを繰り返す

といった方法は選びませんでした。

必要なのは、

硬くなった組織の質を変えること。

そして、動ける環境を作ることです。


超音波施術を選択した理由

まず行ったのは、

手術部位周囲への超音波施術です。

超音波は、

表層だけでなく、

比較的深部の組織にも作用します。

瘢痕化して硬くなった組織に対して、

血流を促し、

組織の柔軟性を取り戻す目的で使用しました。

単に温めるのではなく、

組織の状態を変えるためのアプローチです。

施術中、

「ここ、響く感じがありますね」

という反応があり、

狙った部位に刺激が届いていることが確認できました。


鍼施術を組み合わせた意図

超音波だけでは、

組織の反応が限定的になることがあります。

そこで、

アキレス腱周囲と下腿部に鍼施術を行いました。

目的は、

局所の循環改善と、

神経系の過剰な緊張を落とすことです。

手術後、

痛みがなくても

身体は防御的な状態を続けていることがあります。

そのブレーキを外すための手段として、

鍼施術は有効です。

アキレス腱に対する鍼灸の効果出典


初期段階で重視したこと

初期の段階で最も重視したのは、

「一気に良くしようとしないこと」

です。

術後の組織は、

見た目以上に繊細です。

可動域を確認しながら、

反応を見ながら、

必要な刺激だけを入れていく。

毎回、

「どこまでなら許容されるか」

を確認しながら施術を進めました。


施術を重ねる中で見えた変化

数回施術を重ねる中で、

まず変化が出てきたのは

足首の背屈でした。

しゃがみ込み動作で、

以前よりも深く腰が落ちるようになってきました。

ご本人からも

「前より動かしやすい感じがします」

という言葉が出てきました。

ただし、

この段階ではまだ

違和感は残っています。

ここで焦らず、

組織の変化を積み重ねていくことが重要でした。

術後半年で止まっていた回復を、もう一段先へ進める

正直に言うと、

この方の状態を最初に見たとき、

「まだいけるな」

という感覚がありました。

痛みがほとんどない。

炎症も強くない。

それなのに動けない。

これは、構造的には整っているけれど、

機能が取り戻せていない状態です。

逆に言えば、

正しく手を入れれば、まだ回復の余地がある

そう判断できる状態でもありました。


1回目の施術後、あえて大きな変化は求めなかった

初回の施術後、

足首の可動域はわずかに変化しました。

ただ、本人が

「うわ、全然違います」

と言うほどの変化ではありません。

でも、それでいいと思っています。

術後の組織は、

一見安定しているように見えても、

内部ではまだ調整段階です。

ここで一気に動かそうとすると、

体は防御反応を強めます。

それが、

「動かそうとすると余計に固くなる」

という悪循環を生みます。

なので最初の段階では、

変化を出しすぎないこと

これを意識しました。


一番見ていたのは、腱そのものではない

アキレス腱断裂後というと、

どうしても

「アキレス腱そのもの」

に目が行きがちです。

もちろん、そこも重要です。

ただ、僕がより注意して見ていたのは、

その周囲の構造でした。

・皮膚と皮下組織の滑り

・筋膜の動き

・下腿三頭筋と腱の連動

・足関節全体の力の伝わり方

ここが噛み合っていないと、

いくら腱がつながっていても、

実用的な動きは戻りません。

触ると分かります。

この方の場合、

腱の縫合部だけでなく、

その上下が一体化して固まっていました。

「ここが、まだ仕事してないな」

そう感じるポイントがはっきりありました。


2週目あたりから、施術のギアを一段上げた

数回施術を重ね、

組織が刺激に慣れてきた段階で、

施術内容を少しずつ変えていきました。

超音波の当て方を変え、

深部へのアプローチを増やす。

鍼も、

反応が出るポイントを絞り込む。

ここで意識したのは、

「可動域を広げる」のではなく、

可動域を使える体にする

ということです。

足首が動いても、

それを使う感覚が戻らなければ意味がありません。

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3週目、動きに明確な変化が出始めた

3週目に入ったあたりで、

しゃがみ込み動作に明確な変化が出ました。

以前は、

途中で踵が浮き、

それ以上腰が落ちませんでした。

この日は、

踵をつけたまま、

もう一段深くしゃがめています。

本人も

「今、自然にいけましたよね」

と、自分で気づかれていました。

ここは重要なポイントです。

他人に言われて気づく変化より、

自分で感じる変化の方が、回復は早い。

体が

「この動き、もうやっていいんやな」

と理解し始めた合図です。


約1か月後、日常動作から制限が消えた

施術開始から約1か月が経った頃、

しゃがみ込み、歩行、階段昇降、

いずれも

「支障がない」

状態になりました。

現場監督という仕事柄、

動けないのはかなりのストレスだったと思います。

「現場で、もう足のこと考えんようになりました」

この言葉を聞いたとき、

まず第一段階はクリアしたと感じました。

ただ、ここで終わりではありません。


感覚的な違和感を、どこまで詰められるか

この段階で残っていたのは、

「なんとなく左右が違う感じ」

という感覚的な違和感です。

痛みはない。

動ける。

でも、本人は分かる。

ここを無視するか、

拾いに行くかで、

最終的な仕上がりは大きく変わります。

僕は、

拾いに行く選択

をしました。


最後の1か月は、精度の調整

この時期の施術は、

派手なことはしていません。

超音波と鍼を使いながら、

左右差を細かく調整する。

動作を確認し、

違和感が出る角度、負荷を探る。

「まだ、ここで引っかかりますね」

「この角度で、少し遅れますね」

そんな会話をしながら、

一つずつ潰していきました。

そして、

施術開始から約2か月。

「もう、ほぼ気にならないです」

「普通に生活できてます」

この言葉が出ました。


この症例で、改めて確信したこと

病院での手術。

リハビリ。

どちらも、とても大切です。

ただ、

それが終わったあとに

「動けないまま止まっている人」

は、確実に存在します。

その多くは、

やり方が間違っているのではありません。

届く刺激が、足りていないだけ

というケースです。

適切な場所に、

適切な強さで、

適切なタイミングで。

それができれば、

体はまだ応えてくれます。


矢吹のスタンス

僕は、

「もう仕方ないですね」

という言葉は、

できるだけ使いたくありません。

構造を見て、

動きを見て、

まだ可能性があるなら、

そこは何が何でも引き出したい。

今回の症例は、

それを強く実感させてくれました。


最後に

アキレス腱断裂後、

手術も終わり、

リハビリも終わった。

それでも

「思うように動けない」

「違和感が残っている」

そう感じている方は、

決して少なくありません。

その状態で

「もう、こんなものか」

と諦める前に、

一度、体を細かく見直してほしいと思います。

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