外反母趾痛のめちゃくちゃ簡単な治し方(前半)
どうも、柔道整復師の伊豆です。
今日は多くの方が悩んでいる 外反母趾の痛み について、僕が日々の臨床で感じていることや、実際に効果を出してきた改善法をお話しします。
「外反母趾、ほんまに痛いんよな…」
「歩いてると親指の付け根がズキズキして、もう親指ちぎったろかと思う」
そんな風に思っている方、多いんじゃないでしょうか?
僕のところに来られる患者さんでも、外反母趾のせいで「買い物もつらい」「子どもと一緒に公園で遊べない」「おしゃれな靴を履くのが怖い」といった悩みを抱えている方が本当に多いです。
外反母趾は見た目の問題だけじゃありません。放置しておくと、変形はどんどん進み、親指の痛みだけでなく膝や腰、股関節まで不調を引き起こしてしまいます。だからこそ、 早めに、そして正しく対処することが大事 なんです。
外反母趾の原因とは?
まずは「なんで外反母趾になるのか?」という話から。
外反母趾になる原因はいくつかあって、代表的なのはこんなものです。
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遺伝的な要素
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先天的な骨格の特徴
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関節の柔らかさ
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足の筋力の弱さ
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足に合わない靴
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過回内(かかいない)
「遺伝や体質だから仕方ない…」と思っている方もいますが、実際には 生活習慣や足の使い方 が大きく関わっているんです。
特に見落とされがちなのが 過回内。
過回内ってなに?
過回内(かかいない)とは、足の土踏まずが内側にグシャッと潰れてしまい、扁平足のような状態になることです。

「え?扁平足と同じこと?」と思われるかもしれませんが、少し違います。
扁平足は土踏まず自体が少ない足の形ですが、過回内は「動きの中で土踏まずが潰れてしまう」こと。つまり立ち方や歩き方で土踏まずが崩れてしまうんですね。
この過回内があると、足のアーチがしっかり機能せず、親指の付け根に過剰な負担がかかります。その結果、外反母趾がどんどん進行してしまうわけです。
よく「ハイヒールを履いているから外反母趾になった」と言われますが、同じようにヒールを履いている人でも外反母趾になる人とならない人がいますよね?
その差を分ける大きなポイントが、この 過回内の有無 なんです。
足裏にできる「魚の目」や「タコ」はサイン
外反母趾の人の足裏を観察すると、よく 魚の目やタコ ができています。
これは「足の負担が偏っている証拠」です。

本来であれば、足のアーチがしっかり働いて荷重を分散するので、局所的に皮膚が硬くなることはあまりありません。
ところが過回内になると、一部の骨や関節にドンと負荷が集中してしまうため、その場所の皮膚が分厚くなってしまうんです。
だから「魚の目がよくできる」「足裏の皮膚が硬い」という人は、外反母趾のリスクがかなり高いと考えていいでしょう。
外反母趾治療の“よくある方法”
外反母趾の治療法を調べると、たくさん出てきます。
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マッサージ
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テーピング
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サポーター
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タオルギャザー(足指でタオルを掴む運動)
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距骨矯正
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鍼灸
どれも「その場ではちょっと楽になった」と感じる方もいます。
でも、正直に言います。
👉 それだけでは 絶対に根本改善しません。

なぜなら、外反母趾の本当の原因である 過回内を改善できていないから です。
外反母趾を甘く見るな!足にかかる負荷は想像以上
ここで一つ数字をお見せしましょう。
体重60kgの人が1日7500歩歩くと、足には 540トン もの負荷がかかります。
540トンって、アフリカゾウ90頭分ですよ。

その負荷を、テーピングでちょっと指を引っ張ったり、足指を動かす簡単な運動で耐えられると思いますか?
…無理ですよね。
だから僕は患者さんにこう言います。
「四万十川の流れを小石で止めようとしてるようなもんですよ」
ほんとにそれくらい無理な話なんです。
こんな治療はやめましょう
中には「それ絶対やったらあかんやろ!」というような治療法もあります。
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親指を無理やり外側に引っ張る強いテーピング

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指の間に硬いものを挟んで広げる器具

一見「親指がまっすぐになりそう!」って思うかもしれません。
でも、実際には 中足骨の幅をどんどん広げてしまい、外反母趾を悪化させる危険 があるんです。

つまり「見た目ごまかし」みたいな治療は逆効果になってしまうということ。
外反母趾改善のカギは「過回内対策」
じゃあどうすればいいのか?
答えはシンプル。
👉 過回内を正すこと です。

外反母趾の根本原因が過回内にある以上、ここを改善しない限り、いくらマッサージやトレーニングをしても効果は一時的なもの。
逆に言えば、過回内さえ改善できれば外反母趾の痛みはグッと楽になります。
そこで登場するのが「医療用インソール」
「インソールかぁ…もう何回も試したけど効かなかったよ」
そういう声もよく聞きます。
でも、ちょっと待ってください。
それ、本当に 医療用インソール でしたか?
スポーツショップで売っている既製品のインソールや、ネットで買える一般的なものでは、過回内をしっかり矯正する力はありません。
残念ながら「気休め程度」で終わってしまうんです。
当院で扱っている フォームソティックス・メディカル は、ニュージーランドで足病医が処方する「医療用矯正インソール」。

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圧倒的な矯正力
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羽のように軽い素材
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履き心地の良さ
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痛みの改善スピード
これらが一般のインソールとは全然違います。
実際に、シダスやスーパーフィート、異邦人さんのインソールを試したけどダメだった方が、フォームソティックスに替えたら「痛みがゼロになった!」というケースは本当に多いんです。
「嘘くさい?」…でも臨床では結果が出ています
「インソールで外反母趾が治るなんて、なんか嘘くさいな」
そんな風に思う方もいると思います。
僕も最初はそうでした。
でも実際に患者さんの足に入れてみると、歩き方が変わり、痛みが減っていくのを目の当たりにしました。
だからこそ今では自信を持ってこう言えます。
👉 「外反母趾の痛みを本気で治したいなら、医療用インソールを使ってください」
もちろん「絶対に100%治る」とは言いません。
でも、僕が責任を持って「これは試す価値がある」と断言できます。
前半まとめ
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外反母趾の本当の原因は「過回内」
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マッサージやテーピングでは根本改善はできない
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足には毎日アフリカゾウ90頭分の負荷がかかっている
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親指を無理やり広げる器具や強いテーピングは逆効果
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改善のカギは「過回内を正すこと」
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そのためには医療用インソールが有効
外反母趾痛のめちゃくちゃ簡単な治し方(後半)
さて、前半では外反母趾の原因や「過回内」の重要性についてお話ししました。
ここからは、実際に どう改善していくのか?、そして「生活の中で気をつけること」について掘り下げていきましょう。
インソールを入れて変わる世界
外反母趾の患者さんが初めて医療用インソールを入れたときの感想で一番多いのは、
「え?足が勝手に前に出る!」
「歩くのが楽すぎる!」
という驚きの声です。
これ、ほんとに大げさじゃなくて、歩き方そのものが変わるんです。
足の着き方が修正されると、親指にかかっていた負担がスッと抜けていく。
その瞬間、「あ、これなら歩けるかも!」と希望が湧くんですよね。
もちろん最初の数日は、普段使っていなかった筋肉が動き出すので「足が筋肉痛みたいにだるい」という声もあります。
でもこれはいいサイン。今までサボっていた筋肉がやっと仕事を始めた証拠なんです。
患者さんのエピソードから
ここで、僕が実際に見てきた患者さんのお話を少し。
① 小学生の頃から外反母趾で苦しんできたママさん
この方は、長年「痛みと腰痛」で悩んでいました。病院でも「手術しかない」と言われて諦めていたそうです。
でも、医療用インソールを入れてからは一変。
子どもと公園で思いっきり遊んでも痛みが出ない。
「もし学生の頃にこれに出会っていたら、やりたい仕事を諦めなくて済んだのに」と涙ぐまれていました。
② ランナーの男性
マラソン好きで、でも外反母趾と足底筋膜炎のせいで練習を減らさざるを得なかった方。
フォームソティックスを使い始めてからは「痛みゼロで月間走行距離が伸びた」と喜んでいました。
しかもタイムまで縮まったというおまけ付き。
③ 看護師の女性
仕事がハードで、立ちっぱなしで足も腰もボロボロ。
でもインソールを入れてからは「夜勤明けでも坐骨神経痛が出なくなった」と感動されていました。
こうした声を聞くたびに、「やっぱり足から整えるのが大事なんや」と改めて実感します。
生活での注意点
さて、インソールを入れただけで万事解決!…と言いたいところですが、生活習慣が間違っているとせっかくの効果も半減します。
ここでは日常で気をつけてほしいポイントをお伝えします。
① 靴選びは超大事
インソールが良くても、靴が合ってなければ意味がありません。
・サイズが合っていない(大きすぎる・小さすぎる)
・足幅が合っていない
・かかとがグラグラする
こういう靴はアウトです。
おすすめは、かかとがしっかりしていて、足の甲をきちんとホールドできる靴。
ニューバランスの990シリーズなどは、外反母趾の方にも好評ですね。
② サンダルに要注意
夏場になると「可愛いサンダルで出かけたい!」ってなりますよね。
でも、サンダルは足を支える部分が少ないので過回内が悪化しやすいんです。
もし履くなら「インソールを入れられるタイプのサンダル」を選んでください。
かわいさ重視で300円サンダルを履き続けていた患者さんが、再び強烈な腰痛を起こした例を僕は見ています。
③ 姿勢と歩き方
実は、歩き方も外反母趾に影響します。
ペタペタ足音がするような歩き方だと、親指に余計な負担がかかります。
理想は「かかとから着地して、土踏まずで受け、親指で地面を押し出す」流れ。
インソールを入れると自然とこの歩き方に近づいていきます。
サプリメントや民間療法に走る前に
よく「グルコサミン飲んだら外反母趾も楽になる?」と聞かれますが、正直ほとんど関係ないです。
外反母趾は「足の構造の問題」なので、体の中からどうこうするよりも「足元から物理的に正す」のが一番の近道です。
テレビやネットで「これで治った!」という体験談を見て飛びつく方も多いですが、それで改善するのはごく一部。
本気で治したいなら、まずは足部をきちんと評価してくれる専門家に相談してください。
手術は最後の手段
もちろん、外反母趾の変形がひどくて日常生活に支障をきたす場合には手術という選択肢もあります。
ただし、手術をして見た目がきれいになっても、過回内を改善しない限り再発します。
「手術すれば全部解決!」という考えは危険です。
まずは保存療法(インソール・靴・生活習慣の改善)を徹底的に試してみるべきです。
未来の外反母趾治療
僕は、この業界の未来についても少し夢を持っています。
ニュージーランドやアメリカでは「足病医(ポダイアトリスト)」という足専門のドクターがいて、医療用インソールを処方するのが当たり前。
日本はその分野で30年遅れていると言われています。
でも、これから必ず日本でも「足科」が普及していくはず。
そして「外反母趾=まずはインソールで治す」が常識になる日が来ると思っています。
最後に
外反母趾の痛みで「親指ちぎったろか…」と思っているあなた。
その痛み、本当にインソールひとつで変わるかもしれません。
もちろん「すぐに変形が治る!」という魔法みたいなことは言いません。
でも、痛みを軽減し、進行を止め、生活を快適にすることは十分可能です。
僕が臨床でたくさんの患者さんと歩んできた経験から言えるのはこれです。
👉 外反母趾は、正しく対処すれば必ず楽になる!
だからこそ、悩んでいるならまずは一歩踏み出してほしい。
そしてその一歩は、きっと「足元」から始まります。





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