筋膜は筋肉を覆う薄い組織膜で、筋膜に包まれた筋肉は、さらにグループごとに筋膜に包まれています。

筋膜とは、ウェットスーツのように体全体の筋肉を包む薄い膜のことです。体の表層から深層まで立体的に包み込み組織を支えるため「第二の骨格」と言われています。

 

筋膜の分類

  • [浅筋膜]皮下組織内にある体全体を覆う膜
  • [深筋膜]浅筋膜よりさらに深部にある体全体を覆う膜
  • [筋外膜]筋全体を覆っている
  • [筋周膜]いくつかの筋線維を束ねて覆っている
  • [筋内膜]筋線維1本1本を包む

この筋膜は非常に柔らかい組織で、委縮・癒着・捻じれ・たわみが起こりやすい特徴があります。この筋膜の異常に伴いコリや痛みを招き、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。

 

fascia(ファッシア)

筋肉を英語ではfascia(ファッシア)と表記されますが、必ずしも筋肉を覆っている膜だけを指した言葉ではありません。骨や内臓や神経なども覆う膜もfasciaと書かれています。

実は、それらの膜はどれも同じような構造と性質で全身を覆い、結びつきあい、体を形作っています。

※「筋肉に、骨に、臓器に膜が覆いかぶさっているのか」「膜の中に筋肉や骨や臓器が収まっているのか」という説に基づく見解。

 

コラーゲン質の特性

筋膜はコラーゲンとエラスチンでできた網目状の繊維構造をしていて、その主な成分が水分です。筋膜には個体から液体に近い状態に変化する性質があり、液体に近ければ近いほど良く動き、痛みの出にくい良い状態と言えます。この筋膜の状態には[水][温度][動き]の3つの要素が大きく関係し、どれか一つの要素が不十分なだけで筋膜はベストな状態を保てなくなります。

蜂蜜のようなイメージを持っていただけるとわかりやすいのですが、蓋を閉めてなかったり(水分不足)、冷蔵庫で冷やしたり(冷え)、ほったらかしにしたり(同一姿勢)、していると固まってしまいます。

スポーツ選手が試合前に行うウォーミングアップや水分補給がとても大切なのがお分かりいただけるかと思います。

 

筋膜が痛みを感じる

筋膜は感覚神経受容体の量も非常に多く、その数は筋肉の6~10倍と言われています。実は筋肉はほとんど痛みを感じない器官で、筋肉に感じる痛みは筋膜の損傷による痛みであることがほとんどです。さらには痛みだけでなく振動や圧(圧迫)、筋の伸長なども筋膜が感じ取っています。

 

まとめ

  • 筋膜は筋肉のみを包むものではなく、骨格全体を覆っている
  • 各組織を包み込み、組織と組織の間に仕切りをつくり分けると同時に結びつけ、体の姿勢を保つ役割を持つ
  • 組織同士がこすれあうことで生じる摩擦から保護する
  • 筋線維の動きを支え、力の伝達を行う

筋膜は全身を覆っている組織です。
例えば、腰や背中に痛みやコリのある方は、おしりやふともも、股関節部位などの「痛みのある部分の周り」の筋膜をリリースすることによって、症状を改善することができます。肩などの痛みなども同様で、肩や首、腕やわきの下などの筋膜をリリースすることによって、改善することができます。

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