バージャー病とは

バージャー病は四肢の末端にある血管が閉塞してしまう疾患です。

閉塞性血栓血管炎とも呼ばれます。

血管の炎症や血栓によって動脈が閉塞し

手足の先の方が酸素不足から虚血症状に陥ります。

症状が進行すると手足の先に潰瘍や壊疽が起こるようになり

重い症状になると手足や指先の切断に至ることもあります

若い男性の喫煙者に多く見られ、喫煙を続けることで悪化します。

 

バージャー病の原因

バージャー病がなぜ血管に炎症や血栓を引き起こすのかは不明ではありますが

この症状を訴える患者のほとんどが喫煙者であり

一日でたくさん喫煙するヘビースモーカーの人ほど発症リスクも高く

たばことの関連が強いと言われています

 

近年では女性の喫煙者の増加によりバージャー病を発症する女性患者も増えています。

また喫煙歴がない方でも長時間副流煙にさらされるような環境で生活すると

受動喫煙の影響によってバージャー病を発症する方もおられます。

その他の要因では特定の遺伝子の型を持っている方や歯周病の方は発症しやすいとの研究報告もあります。

 

バージャー病の症状

手足の先の方が炎症や血栓によって閉塞するのがバージャー病です。

症状は手足、もしくは指先に起こり手の方より足の方に多く見られます。

手足、指先以外の所にバージャー病が起きたケースはほとんどありません。

 

炎症や血栓によって閉塞した血管は酸素不足による虚血状態となります

症状が軽いうちは手足の先の方に冷えや痺れのような症状が強くなり

皮膚の色は血行不良により青白くなり、血の気がないような色になります。

 

さらに症状が進んでしまうと歩く際に痛みが起こり休憩すると痛みがおさまる間欠性跛行が起こったり

安静にしていても手足にひどい痛みを感じる安静時疼痛などが起こることがあります。

そして重症化した場合、小さな外傷から手足に潰瘍が出来てそのまま症状が進行してしまい

手足や指先が壊死に至り切断しなければならなくなります

 

またバージャー病は閉塞性動脈硬化症と症状が似ているため診断には注意が必要です。

閉塞性動脈硬化症のように心臓や脳に合併症が出ないため治療後は良好ですが

症状が進行すると手足や指の切断のリスクがあるため

今までのような生活が出来なくなることも少なくありません。

喫煙の継続は手足や指の切断の可能性を高めるため

禁煙する、または受動喫煙を避けてください。

 

バージャー病は原因が不明なため現在では根治が難しい病気です。

早期に発見して出来るだけ進行しないように注意をはらうことがとても大切になります。

手足を冷やさないようにして怪我や靴擦れのような外傷をつくらない、

薬物療法、運動療法、歩行訓練などを行うことで重症化しないようにしましょう。