なぜ痛みが戻るのか?
なぜ痛みは何度も繰り返すのでしょうか?揉んでも揉んでも肩がこる・・首が痛い・・
湿布を貼ったり、マッサージを受けたりして一時的に楽になっても、しばらくするとまた痛みが戻ってくる。
そのような経験はありませんか?
インターネットで調べたり、いろいろな治療を試しているのに、なかなか改善しない。そう感じている方も多いと思います。
その理由はとてもシンプルです。
痛みが出ている場所だけを施術しているからです。的を得た施術をしていないとも言えます。
実は、多くの場合「痛みが出ている場所」と「本当の原因」は同じではありません。
本来の原因となっている部分にアプローチしなければ、症状は何度でも繰り返してしまいます。

肩や首の痛みや腕のしびれも同じです。
これらの症状は突然起こっているわけではなく、体のどこかに負担がかかり続けた結果として現れています。
体のバランスは一か所だけで決まるものではありません。骨格、筋肉、筋膜、さらには内臓の状態など、さまざまな要素が影響し合っています。
そのため、体を多角的に評価しなければ、本当の原因を特定することはできません。「骨盤を一度ボキッと矯正したら全部治る」といった単純なものではないのです。
急性の打撲や捻挫のようなケガを除けば、体に痛みが出るのは必ずどこかに負荷がかかり続けているからです。
寝違いも同じです。何かの動作がきっかけになることはありますが、実際には日々の負担が積み重なった結果として起こります。
つまり、症状を本当に改善するためには、痛みの出ている部分だけではなく、その負担の原因となっている部分を取り除く必要があります。
体のつながりを考えながら原因にアプローチしていくことで、初めて痛みの改善につながるのです。
当院では、肩が凝る、首が痛いからといって肩首の筋肉だけをほぐして終わるような施術は行っておりません。
肩首の痛みは、そこだけに原因があるとは限らないためです。
姿勢を含めた骨盤のバランス、筋肉や筋膜の状態、などを含め、身体全体を多角的に確認し、なぜ肩首に負担がかかっているのかを丁寧に見極めていきます。
そのうえで、当院独自のファシア(筋膜)施術を中心に、鍼灸、超音波、電気治療などを組み合わせながら、お身体の状態に合わせた施術を行います。
また、足元のバランスが影響している場合には、医療用インソールをご提案することもあります。
一つの方法だけに頼るのではなく、原因に対して必要な施術を組み合わせることで、症状の改善と再発しにくい体づくりを目指しています。
少し長くなりますが、とても重要な部分なのでご説明します。
私たちの体の中には、筋肉・骨・内臓など様々な組織があります。しかし、これらはバラバラに存在しているわけではありません。
実は体の中は、薄い膜のネットワークによって全体がつながっています。
このネットワークを「ファシア」と呼びます。
筋膜という言葉をTVやSNSでよく聞くと思います。筋膜はファシアの一部です。ファシアは身体全体に広がる膜のネットワークです。
その中で筋肉を包んでいる部分を筋膜と呼びます。
つまり
ファシア=全身の膜ネットワーク
筋膜=筋肉を包む膜
という関係になります。この蜘蛛の巣のようなものがファシアです。

みかんで考えるとわかりやすいです
イメージとして、みかんを思い浮かべてください。みかんの実が筋肉だとします。一つ一つの粒が袋に包まれていますよね。
その袋の集まりが実になり、さらに外側の皮に包まれています。これらが筋膜のイメージです。そして皮の内側にある白い繊維、あれがファシアです。
この白い繊維は
・粒と粒をつなぐ
・全体をまとめる
という役割があります。
体の中でも同じで、ファシアは筋肉・骨・内臓を包みながら、全身をつなげています。

出典:アナトミートレイン アナトミー・トレイン日本公式サイト
筋肉だけでなく、内臓も膜によって包まれています。
例えば腎臓は
腎臓
↓
腎筋膜
↓
周囲の結合組織
という構造になっています。この膜もファシアのネットワークの一部であり、体全体とつながっています。つまり体の中では、筋肉、骨、内臓
が独立しているのではなく、膜を通して連動しているのです。
お腹の中は、単純に臓器が詰まっているわけではありません。「腹膜」という膜によって、ある程度の区画に分けられています。
これは家の構造に似ています。キッチン、リビング、寝室のように、役割ごとに分かれている方が効率が良いですよね。
体の中でも同じように、臓器の働きに応じて配置が分かれています。

お腹の中が分かれている理由は主に3つあります。
1つ目は、臓器をスムーズに動かすためです。
胃や腸は消化のために常に動いています。腹膜があることで摩擦が減り、動きやすくなります。
2つ目は、重要な臓器を安定させるためです。
腎臓や大きな血管などは、あまり動かない方が安全です。そのため体の奥の安定した場所に配置されています。
3つ目は、問題が広がらないようにするためです。
体の中で炎症や感染が起きたとき、空間が分かれていることで影響が広がりにくくなります。これは船の防水区画と同じ考え方です。
筋膜の中には血管や神経が通っています。例えば静脈の流れが悪くなり、うっ血が起こると、筋膜の動きが悪くなります。すると酸素が不足し、体内で「ブラジキニン」という痛み物質が発生します。
これが痛みの原因になります。
このような状態は一部分だけでなく、全身で起こる可能性があります。
最近よく聞く「筋膜リリース」ですが、表面だけを刺激しても、全体のネットワークまでは改善できません。ファシアは全身でつながっているため、
一部分だけを見るのではなく、体全体を多角的に見ることが重要です。
例えば、お腹のファシアが首や肩の痛みの原因とします。筋肉を覆うファシアは図のように全身を覆っています。皆さん、猫背や姿勢の悪さは肩こりの原因になる、これは何となくイメージがわくと思います。
お腹の筋肉(筋膜)が硬くなり縮むとします。すると図のように筋膜がお腹側に引かれ結果として肩や首の痛みが出ます。ご自分のTシャツのお腹の部分を下に軽く引いてみてください。背中が丸くなります。
この場合原因は腹部です。肩首に湿布を貼ったりマッサージしてもその場は楽になりますが、すぐに痛みは戻ります。神経も筋膜の中を通ります。腕や指先に痛み・痺れがあればはファシアの歪みが大きくかかわるのです。
出典: Johns Hopkins Medicine こちら
肩首の原因は筋膜だけではありません。実際には、日常の姿勢や足元の状態も大きく関係しています。骨盤や姿勢のバランスが崩れると、筋肉や筋膜に余計な負担がかかり、結果として痛みが出やすくなります。
「骨盤は体の土台だから、そこを整えればすべて解決する」といった情報を見かけることがあります。しかし、身体はそのように単純な仕組みではありません。
骨盤はあくまで体の一部であり、全体のバランスの中で機能しています。骨盤の上に背骨が乗り頭が乗ります。骨盤のバランスが悪いと、肩首の痛みの原因となるイメージができると思います。
しかし、骨盤のバランスが崩れるのは、足部や内臓のファシアが原因となるのです。

骨盤は上半身を支える重要な役割を持っています。ただし、それだけで体が成り立っているわけではありません。
足元
背骨
筋肉
筋膜
これらすべてが連動して体を支えています。
どこか一か所に問題が起きると、別の部位に負担がかかり、その結果として痛みが生じます。

肩首の痛みを取るために骨盤を施術します。やみくもに何でもかんでも骨盤矯正するわけではありません。当院では、骨盤の中でも特に「仙骨」に注目しています。
仙骨は背骨を支える中心となる重要な部位です。施術では骨盤矯正も行いますが、強い力でボキボキ鳴らすような方法は行っておりません。
体に負担をかけないソフトな施術で、十分な変化を出すことが可能です。なお、過度なボキボキ矯正についてはリスクが指摘されており、注意喚起もされています。

骨盤を整えることで期待できる変化
骨盤のバランスが整うことで、
腰だけでなく、肩や首の不調が軽減されるケースも多くあります。
また当院では、骨盤矯正を特別なオプションとしてではなく、
施術の中に含めて行っています。
腰痛を改善するうえで、足部の状態も非常に重要です。
しかし、足元までしっかり評価する医療機関や整骨院は多くありません。
足に問題があると膝、股関節、腰、肩首といった形で、負担が連鎖していきます。
日本人には、足の内側に体重がかかりやすい「回内傾向」が多く見られます。
いわゆる偏平足の状態です。
足部のバランスが崩れると肩首まで影響が出ることが少なからずあります。足部に関して詳しくはこちら

