猫背の人が腰痛になりやすい理由とは⁉

猫背と腰痛の意外な関係

こんにちは!

年末年始あたりから一気に寒さが増してきましたね。

「なんだか今年の冬は特に冷えるなぁ…」という声を患者さんからもよく聞きます。

最近は、朝は晴れていたのに昼には雪がチラついたり、

雨のあとにあられが降ったり、突然突風が吹いたりと、

まるで天気が“気まぐれスイッチ”になっているかのようです。

この急な天候の変化、じつは身体にもけっこうダメージがあるんですよ。

特に寒暖差が大きい日は、筋肉がこわばりやすく、血流も滞りやすくなります。

その結果――ぎっくり腰が増える季節なんです。


年末にまさかの「マツケンサンバぎっくり腰」

じつは私も、昨年の大みそかに人生で何度目かの“ギックリ腰”をやらかしました。

しかも原因が…マツケンサンバ(笑)

年末のニュース記事を読んでクスッと笑った瞬間、腰が「グキッ!」と鳴りました。

仕事納めを終えてホッとしたのもあったのでしょう。

気の緩みと寒さのダブルパンチで、まさかの年越しギックリ腰。

「せめてサンバを踊ってギックリになった方が、それっぽいのに…」と自分にツッコミながら、

寝正月を過ごす羽目になりました(笑)

でも笑い話ではなく、これは多くの方に起こりうることなんです。

年末年始や連休明け、気が緩むときこそ要注意。

腰に少しでも違和感がある人は、“くしゃみ”や“笑い”の衝撃でもギックリ腰になることがあります。


実は、猫背と腰痛は深く関係している

そんなギックリ腰持ちの私ですが、もともと「猫背+腰痛」のコンボ持ちです。

これ、意外かもしれませんが――猫背と腰痛って、実は深い関係があるんです。

人の体はすべてつながっています。

背中・腰・骨盤・脚――どれも筋肉や靭帯、神経で連動しています。

つまり、猫背で背中が丸くなると、

その影響は腰にも波及します。

逆に腰が悪い人は、そのバランスを取るために背中が丸くなって猫背になる。

「どっちが原因でどっちが結果か?」と聞かれても、

実際のところ“両方”なんです。


背骨のカーブが崩れると痛みが出る理由

もともと私たちの背骨には、

「S字カーブ」と呼ばれる自然な湾曲があります。

このS字カーブがあることで、重力や衝撃をうまく分散し、

身体にかかる負担を軽減してくれているんです。

ところが――猫背が強くなると話が変わります。

背骨の上部(胸のあたり)が前に引っ張られ、

バランスをとるために腰の骨が逆方向に反り返る。

この状態が続くと、腰まわりの筋肉や靭帯に常にストレスがかかり、

「慢性的な腰痛」につながってしまいます。

さらに猫背によって頭が前に出ると、

首や肩の筋肉も過剰に引っ張られるため、肩こりや頭痛も出やすくなります。

寝違えを起こしやすくなる人も多いですね。


腰痛の人は「骨盤の傾き」にも注目

一方で、腰痛がある人は骨盤のバランスが崩れているケースが多いです。

骨盤が後ろに傾いている(後傾)と、腰の骨も一緒に後ろへ流れます。

すると背中が丸まりやすくなり――猫背を助長する。

逆に骨盤が前に傾いている(前傾)と、反り腰気味になります。

腰のカーブが強くなり、背骨全体の“たわみ”が制限され、

その結果、首・肩・背中に過剰な負荷がかかってくるんです。

つまり、

猫背 → 腰痛

腰痛 → 猫背

という悪循環のループができあがってしまうわけです。


痛い場所=原因とは限らない

ここが非常に大事なポイントです。

多くの人は、「痛い場所が悪い」と思い込んでいます。

でも実際は、痛い場所=結果であって原因ではないことが多いんです。

腰が痛い人の中には、実は“背中”や“首”が原因の方もいます。

逆に肩が凝る人でも、原因は“骨盤の歪み”という場合もあります。

身体って、本当にうまくできていて、

どこかが不調になると、別の場所がそれをかばおうとするんですね。

だから、痛みのある箇所だけを治療しても、

根本的な原因が残っていれば、またすぐに戻ってしまう。

これが「治療しても治らない人」の共通パターンです。


普段から「姿勢リセット」を意識しよう

とはいえ、猫背や腰痛を完全にゼロにするのは難しいです。

仕事やスマホ、生活習慣など、姿勢が崩れる要因は日常に溢れています。

だからこそ、「リセット」を意識してほしいんです。

たとえば1時間スマホを見たら、1分だけ背伸びをする。

イスに浅く座っていたら、深く腰を掛けて骨盤を立てる。

それだけでも十分に効果があります。

「正しい姿勢をずっと維持する」のは大変ですが、

「悪い姿勢をリセットする」のは簡単です。

この“リセット習慣”をつけるだけで、

猫背や腰痛のリスクはぐっと減りますよ。


次回予告:猫背を改善する簡単ストレッチ

次回は、実際に家でもできる「猫背・腰痛ケア」の方法をお伝えします。

タオル1枚でできる簡単ストレッチや、

デスクワーク中にこっそりできる体の整え方など、

誰でもすぐできる内容ですのでお楽しみに!

冬はまだまだこれから本番。

冷えと姿勢のケアを意識して、

健康な身体で春を迎えましょう!

猫背と腰痛を改善する3つのステップ



前半は「猫背と腰痛の関係」についてお話ししましたが、今回はその具体的な改善法とセルフケアについてお伝えします。

どんなにいい治療を受けても、日常生活で同じ姿勢や癖を繰り返してしまえば、またすぐに戻ってしまいます。

だからこそ、「治療+セルフケア」の両輪で取り組むことが何より大切なんです。


ステップ①:まずは自分の姿勢を「知る」ことから

意外と自分の姿勢って、わかっていないものなんです。

「私は猫背じゃないと思う」と言われる方の8割は、実際に鏡の前に立ってみると背中が丸まっていたり、

肩が前に入り込んでいたりします。

試しに、次の3つをチェックしてみてください。

  1. 鏡の前で横を向き、耳の位置が肩より前に出ていませんか?

  2. 腰の位置が後ろに下がり、背中が丸くなっていませんか?

  3. 立ったとき、つま先よりもかかとに重心がかかっていませんか?

このどれかひとつでも当てはまれば、猫背予備軍です。

姿勢の癖を知ることで、改善の第一歩になります。

気づくことが、すでに「治す方向」に身体が動き始めている証拠です。


ステップ②:家でできる“簡単ほぐしストレッチ”

「忙しくて運動する時間なんてない!」という方にこそ試してほしいのが、

ながらストレッチ+呼吸法です。

ここでは、猫背と腰痛のどちらにも効く万能な3つのストレッチをご紹介します。


① 胸を開くストレッチ(巻き肩・猫背改善)

① 壁の横に立ち、片手を肩の高さで後ろにつけます。

② ゆっくりと体を前に向け、胸の前が伸びる感覚を感じます。

③ 深呼吸しながら20秒キープ×左右。

ポイントは、肩を下げて胸を開くこと

呼吸がしやすくなり、自然と姿勢も整います。


② 背中ねじりストレッチ(肩甲骨の柔軟性UP)

① 椅子に浅く座り、背筋を伸ばします。

② 両手を胸の前で組み、上半身をゆっくり右へねじります。

③ 腰ではなく、胸のあたりを動かすイメージで。20秒キープ×左右。

デスクワークの合間におすすめ。

猫背の人は胸椎(背中の骨)が硬くなっていることが多いので、

ここを動かすだけで背中全体が軽くなります。


③ 骨盤リセットストレッチ(腰痛予防)

① 仰向けに寝て、両膝を立てます。

② 息を吐きながら、腰を床に押し付けるように骨盤を後ろへ倒します。

③ 次に吸いながら、腰を反らせるように骨盤を前へ。

これを10回ほど繰り返します。

寝る前や朝起きたときに行うだけで、骨盤の動きが柔らかくなり腰痛予防になります。


ステップ③:呼吸を整えて“姿勢スイッチ”を入れる

猫背や腰痛の方に共通しているのが、呼吸が浅いことです。

浅い呼吸になると、首や肩で息を吸おうとしてしまい、

さらに筋肉が緊張して悪循環に陥ります。

そこでおすすめなのが「腹式呼吸+姿勢リセット法」。

  1. 椅子に座って背筋を伸ばします。

  2. 鼻からゆっくり息を吸って、お腹をふくらませます。

  3. 口からゆっくり息を吐いて、お腹をへこませます。

たったこれだけで、体幹の筋肉(インナーマッスル)が自然に働き、

背骨を支える力が戻ってきます。

「猫背の姿勢を正す」というよりも、

「体の内側から姿勢が整っていく」という感覚をつかんでください。


ステップ④:生活の中でできる“ながら姿勢ケア”

実は、日常のちょっとした意識で姿勢はどんどん変わります。

・スマホを使うときは“顔”ではなく“目線”を下げる。

・長時間のデスクワークでは、30分に1回立ち上がって背伸び。

・椅子に座るときは、背もたれに頼らず“骨盤を立てて座る”。

この3つを意識するだけで、

肩・首・腰への負担が激減します。


鍼灸でできる「姿勢改善アプローチ」

もちろん、セルフケアだけでは限界があります。

姿勢のクセや筋肉のバランスが長年崩れている方は、

鍼灸や手技による調整を取り入れることで改善スピードが格段に上がります。

鍼灸治療では、固まった筋肉をピンポイントで緩め、

血流を促して自然な姿勢を取り戻すことができます。

さらに自律神経のバランスを整える効果もあるので、

「疲れが抜けにくい」「眠りが浅い」といった方にもおすすめです。


日々の積み重ねが「いい姿勢」をつくる

猫背や腰痛の改善は、一日二日で劇的に変わるものではありません。

でも、ちょっとした意識の積み重ねで確実に変わります。

姿勢が良くなると、呼吸が深くなり、

血流が良くなって代謝も上がります。

すると自然と体調も整い、

「なんか今日、体が軽いな」「朝起きても疲れてないな」

そんな変化を感じられるようになります。

これが“正しい姿勢の恩恵”なんです。


最後に

私自身、ギックリ腰を経験してから「姿勢の大切さ」を改めて痛感しました。

痛みが出てからでは遅いんです。

 

もし最近、

「背中が丸くなった気がする」

「長時間座っていると腰が痛い」

「気づくとスマホを見ながら首が前に出ている」

そんな方は、今日から1分でいいので姿勢を意識してみてください。

それだけで、数か月後の身体はまったく違ってきます。


リード鍼灸整骨院では、姿勢の専門評価と鍼灸治療を組み合わせた「猫背・腰痛改善プログラム」を行っています。

「痛みを繰り返さない体づくり」を一緒に目指しましょう。

あなたの背中がまっすぐに、そして軽くなる日を、全力でサポートいたします。

 

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