捻挫したらどれくらい安静にしたらいいの?
こんにちは。柔道整復師の伊豆です。
今回は捻挫についてです。
特に捻挫で多いのが「足関節内反捻挫」についてです。
捻挫とは、関節を支持している靭帯が痛むことです。靭帯の損傷する程度によって捻挫のグレードを3つに分けることができます 。
一度 前距腓靭帯の部分損傷
二度 前距腓靭帯の完全損傷
三度 前距腓靭、帯踵腓靭帯の完全損傷
と定義されています。
この数十年間でスポーツによる怪我に関する医学の見解は大きく変 わりました。
しかし、ご存知の方も多いですが、現在では怪我や捻挫直後の激痛や晴れが引いた直後から捻挫したところを動 かしたり、わずかに負荷をかけたりする方が筋肉の治癒が早まり、 早期の回復が促され、 再発のリスクも減らしてくれるんです。
この考えはにはまだ否定的な意見もあります。
早期運動療法の目的は、アスリートをできるだけ早く競技に復帰させ ることだけではありません。
損傷した筋肉が負荷を与えられずに治癒すると、
すると、 活動を再開したときに筋肉の結びつきが弱いままになってしまうの です。
ネズミで実験!?
ラットでこのようなテストもされています。
筋肉が損傷したあと安静グループと2つの運動療法グループ( 損傷の1時間後に運動を開始したグループと損傷の3日後に運動したグループ) の3つに分け筋肉の回復を比較した研究があります。
運動療法グループはどちらも安静グループよりも多く筋繊維を再生 しましたが、 繊維化した瘢痕組織が減ったのは損傷の1時間後に運動を開始した 早期運動療法グループのみでした。
人間とラットでは回復のスピードが違うので、 この結果をそのまま人間には応用できませんが(そもそも、 全く同じ怪我の状態の被験者を探して同じ実験をするのは不可能で す)、 人間についても早期運動療法の原則は当てはまると考えられます。
ただし条件があります。
損傷した筋肉の運動療法を始める前に、 瘢痕組織を十分に強くして筋肉の再断裂を防ぐ必要があります。
この期間中は捻挫の基本であるR I C E(ライス)処置すなわちRest安静、Ice冷却、Compression圧迫、Elevation高挙により回復を促します。
グレード1,2度はR I C E、3度はR I C E+2~3週間の固定が必要です。
(ちょっとひねった程度の捻挫) であれば早期運動療法の原則を心に留めておく価値は十分にあると 思います。
エコーで損傷度合いがわかる!?
今は“エコー”が発達しています。筋肉や靭帯の損傷はレントゲンではわかりませんが、エコーでは損傷が確認できます。
腫れがあっても、損傷が無ければ初期から運動を勧める先生もいます。これに関してはケースバイケースだと思います。
いくら回復が早いとはいえ、痛みがある段階での運動は、患者様との信頼関係ができていなければ裏目に出てしまう場合もあります。
基本は晴れと痛みが引いてから、動かせる範囲をできるだけ早期に元通りにして、 筋肉に負荷をかける治療に進みましょう。
捻挫の直後にはライスが効果的です!
急性の腫れが引いたら運動療法に切り替えましょう!
捻挫を早く治す裏ワザ!!
靭帯や筋肉の損傷を早く回復させる裏技があります。
“微弱電流”です!
超音波で骨折が3~4割早く治癒することは有名です。
しかし、軟部損傷も微弱電流で回復が早まることは一般的に知られていません。医療機器メーカーにも確認しましたが何割早く回復する、というデータが軟部組織ではとりづらいからだそうです。
しかし、現場ではやはり回復が早いというのは実感できます。
捻挫を早く回復したい方は是非ご相談ください!!
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