外脛骨障害とは

まず外脛骨という骨は足の骨の一つである舟状骨の

内側に出来る余分な骨のことを指します。

外脛骨がある人は日本人の約10~20%前後いるとも言われています。

 

そのほとんどは出っ張りがあるくらいで

痛みを伴わない無痛性のものですが

有痛性外脛骨と呼ばれる痛みを伴うものもあります。

若年性のスポーツ障害の一つとして多く見られる疾患ですが

成人の方にも発症することもあります。

ここでは有痛性外脛骨について取り上げていきます。

 

外脛骨障害の原因

外脛骨障害は運動量の増える10代前半の女性に多く見られる症状とされています。

どのようなスポーツでも起こる可能性はありますが

特に陸上競技やサッカー、バスケットボールなど

運動量の多いスポーツで起こりやすくなります。

たくさん動いて足部に過度な負荷がかかる頻度が多くなると

外脛骨と舟状骨の間に炎症が起きて痛みが発生します。

 

この舟状骨という骨には

後脛骨筋と呼ばれる筋肉がふくらはぎから伸びて付着していますので

よくふくらはぎを使うことで後脛骨筋に疲労が蓄積し硬くなります。

硬くなった筋肉は伸び縮みしにくくなるため

周りの筋肉や骨を引っ張って緊張を生む原因となってしまうため

外脛骨に炎症が起こる理由となっています。

 

その他には足首が内側に傾く回内足であったり

偏平足のように土踏まずのアーチが崩れてしまっていると

外脛骨に負担がかかりやすくなるため激しい運動をしなくても

立ちっぱなしの状態や長い時間歩いたりすると痛みが出てくる場合もあります。

 

また、成人の方では捻挫や打撲のような外傷、靴で圧迫されるなどの

外的要因がきっかけになって引き起こされる場合もあります。

 

外脛骨障害の症状

有痛性外脛骨の症状は土踏まずのあたりにある舟状骨付近が痛みます

初期の頃は激しい運動を繰り返したり患部を押すと痛みを感じますが

患部に体重をかけた際につま先立ちやヒールの高い靴、窮屈な靴などでも出ることがあります。

症状が進んでくると歩行時や何もしていない状態でも

痛みを感じるようになってしまいます。

 

この症状は土踏まずのアーチが回内側に崩れているため

足が着地した際の衝撃を吸収する作用が低下していて

痛みが出やすい足になっています。

このような状態はインソールを入れて土踏まずのアーチを高くすると

足に伝わる衝撃を緩和できるため症状を軽減することができます。

 

インソール以外ではテーピングを使って

足首が内側に倒れこまない様にサポートすると

外脛骨への刺激を減らすことができるため痛みの緩和に繋がります。

 

最新の治療方法では非常に細いチューブを使った運動器カテーテル治療という方法があります。

また早期に発見されてリハビリや安静にすることで症状を治される方も多くおられますが

中には思ったように治療が進まず松葉杖を使用したり

ステロイド剤を注射したり外脛骨の除去手術を受ける方もある程度おられます。

 

痛みを我慢し続けて悪化させてしまう方が多い症状ですので

痛みがしばらく続くようでしたら早めに医療機関を受診してください。