野球肘で諦めていたピッチングができた!小5ピッチャーの復活劇!

⚾小学生ピッチャーの「野球肘」完治までの道のりと本当の原因

こんにちは!

リード鍼灸整骨院の越田(こしだ)です😄

今日は、僕が担当した**小学5年生・野球少年の野球肘(内側上顆炎)**について、

リアルな臨床のストーリーをお話しします。

いやぁ〜、野球って本当に奥が深い。

特にピッチャーの子たちは、技術も根性もすごいけど…

そのぶん、体への負担もエグい!

今回のケースは、

「練習量が多くて投げすぎちゃった」タイプの典型例。

だけど、単純に「投げすぎです!」だけじゃ片付けられない、

子ども特有の“身体の使い方のクセ”も関係していました。


🔹小学5年生ピッチャー、突然の「肘が痛い…」

主役は、野球歴2年・小学5年生の男の子。

小柄で細身、チームではピッチャーとショートを兼任。

話を聞くと、

「最初は投げた後にちょっと痛いくらいだった」

「でも最近はボールを離すときにズキッと痛む」

とのこと。

本人も心配そうで、

「投げられないのが嫌だ」「試合に出たい」と話してくれました。

診た瞬間、「あ、これは典型的な**内側上顆炎(野球肘)**だな」と。

でも同時に、僕の頭の中では

「これはフォームもかなり関係してるぞ」とピンと来ました。


🧩症状チェック:どこが悪いのか?

検査してみると――

  • 肘の**内側(内側上顆)**を押すと痛い。

  • 安静時は痛くないけど、投げる動作でズキッ

  • ストレッチで前腕を伸ばすと痛み。

  • 外反ストレステスト陽性。

  • 可動域は保たれているが、屈筋群(特に橈側手根屈筋、円回内筋)がパンパン。

要は、投球動作で過剰なストレスが肘の内側に集中していたんですね。

ちなみに、整形外科のX線はまだ撮っていなかったので、

骨端線や離断性骨軟骨炎(いわゆる「関節ねずみ」)のリスクについても説明しました。

「もし長引くようなら、必ず画像検査もしようね」

とお母さんにも伝えました。


💡野球肘の原因は“投げすぎ”だけじゃない!

よくある誤解なんですが、

「野球肘=投げすぎ」と思ってる人が多いです。

でも、実際は違います。

小学生の投球障害の多くは、

フォーム+身体の使い方+成長期の骨の柔らかさの3点セット。

この子の場合、フォームをスローで確認したら――

・テイクバック(コッキング期)で肘が早く上がりすぎる

・体幹の回旋が使えていない

・上半身だけで投げている

・フォロースルーで左肩が開き、右肘の内側に強いストレス

はい、もうこれだけで肘に負担MAX。

要するに、「腕で投げて、体で支えてない」状態です。

これが続くと、筋肉の引っ張りで骨端軟骨を刺激してしまうんです。


🩺初期治療のポイント:まず“炎症を取る”

初診時は、炎症が明らかに強い。

患部を直接揉むと悪化する可能性があるため、

ホットパック+超音波+鍼灸+ストレッチ+軽い手技で対応しました。

メインは「前腕屈筋群」のリリース。

特に円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋あたりがカチカチ。

筋膜の緊張をゆっくり緩めていきました。

鍼灸は刺激を弱めにして、炎症を抑えるツボ中心。

(曲池、手三里、少海など)

終わった後、本人いわく――

「えっ、痛くない! 曲げ伸ばししても平気!」

もちろん、これで完全に治ったわけではありませんが、

初回で可動域と痛みがここまで変わると本人もやる気満々になります🔥


🏋️フォーム指導と投球制限の徹底

治療だけでなく、フォームもチェックしました。

この時期の子どもにありがちなのは、

「投げ方が悪い」というより「体の使い方が間に合ってない」。

だから、痛みを出さないフォームに修正していく必要があります。

具体的には――

・コッキング期(腕を引くタイミング)で肘を高くしすぎない

・体幹の回旋を使って、腕に頼らない投げ方へ

・フォロースルーでは体の正面で止めず、体全体で流す

これらを守ることで、肘の内側にかかる外反ストレスを軽減できます。

また、リリース期(ボールを離す瞬間)で痛みがあるため、

最大出力の60%以内で投球練習を指導しました。

最初は「もっと投げたい!」と元気いっぱいでしたが、

「痛みをゼロにしてから思いっきり投げるほうが早いよ」と話すと、

納得してくれて、トレーニングにも真剣に取り組んでくれました。


🗓治療ペースと経過

週3回の治療を提案し、保護者の方にも理解してもらいました。

「野球の練習を全部休む必要はないけど、投球だけ制限ね」と念押し。

最初の1〜2週間は、

ホットパック+超音波+手技+ストレッチ中心。

3週目からは、鍼灸施術も追加して筋膜と神経の流れを整えました。

5週目には、投げた後の痛みはほとんど消失。

1ヶ月経つ頃には――

「最近、試しにボール投げても痛くなかった!」

と、めちゃくちゃ嬉しそうな報告を受けました😆

野球肘ストレッチ効果

⚾小学生ピッチャーの「野球肘」完治までの道のりと本当の原因(後半)

さて、前半では「練習量」「フォーム」「前腕の筋肉の使い方」など、

この男の子の肘の痛みの原因について詳しく触れました。

ここからは、実際にどんな治療を重ねて、

どうやって“痛みゼロ”で投げられるようになったのか――

その過程をじっくり紹介していきます。

野球肘フォームについて


🔹週3ペースでの治療スタート

初回の施術から、まず行ったのは 前腕屈筋群の徹底的なケア

この筋肉が肘の内側についていて、ここが硬くなると

ピッチングのたびに“引っ張り”が起きて炎症を悪化させます。

ホットパックで温め、血流を促進。

その後に丁寧なマッサージとストレッチ。

最初は「ちょっと痛い!」と顔をしかめていたけど、

回を重ねるごとに「なんか気持ちいい!」に変わっていきました。

鍼灸は年齢的にまだ行っていませんが、

代わりに超音波治療で深部まで熱を届けて、

回復を早めるようにしました。

この超音波、見た目地味ですが、

「ピンポイントで組織を活性化」してくれる優れものなんです。

野球肘へのマッサージ効果


🔹フォーム修正がカギだった!

治療だけで痛みが消えても、フォームがそのままでは再発します。

彼の場合、「コッキング期」で外反ストレスが強く出る投げ方をしていました。

つまり、肘が外側へグニッと曲がるような形。

これが内側上顆に大きな負担をかけていたんです。

鏡を見せながら、スロー動画でフォームを撮影して、

「この瞬間、肘が遅れてるね」と一緒に確認。

本人もすぐに理解してくれて、修正意識が高かった。

やっぱり小学生でも、自分のフォームを見ると理解が早いんですよね。

投球は60%程度の強度でOKと指導。

「投げたい気持ち」は山ほどあったけど、

ここで無理をするとせっかくの回復が水の泡。

我慢する力もトレーニングの一部なんです。


🔹家でもできるセルフケアを導入

週3回来院しても、1週間は168時間。

そのうち施術時間はわずか1時間ほど。

残りの167時間、どう過ごすかがカギになります。

なので、本人とお母さんにも協力してもらい、

自宅でできるケアを徹底的に伝えました。

  • 練習前:前腕と肩甲骨まわりをしっかり温めてストレッチ

  • 練習後:氷嚢でしっかり10分冷却(保冷剤ではダメ!)

  • 就寝前:ゴムチューブで軽い握りトレーニング

最初は「えー、毎日かー」と渋っていたけど、

1週間後には「やると楽になる!」と本人の方から言ってくれるようになりました。

こういう変化、治療者として本当に嬉しい瞬間です。


🔹1ヵ月後…ついに!

1ヵ月経った頃、

肘の痛みは大きく減り、日常生活ではまったく問題なし。

投球動作も60%から80%へ段階的に戻していきました。

ピッチング練習でも「痛くない!」と本人もニコニコ。

まだ無理は禁物なので、投球数は1回30球まで。

本人曰く「もっと投げたい!」が口癖になっていました(笑)

お母さんも「夜、お風呂上りにストレッチしてる姿を見てびっくりしました」と。

こうやって自発的に取り組んでくれるようになると、

治療はもう8割成功です。


🔹2ヵ月目:フォーム安定と再発予防

2ヵ月目に入ると、筋肉の柔軟性はかなり戻り、

可動域も左右差がほぼ消失。

それでも完全復帰ではなく、**「再発しないフォーム作り」**に重点を置きました。

  • 体幹の回旋をしっかり使う

  • 肩甲骨の内転を意識する

  • 腕だけで投げない

こういったポイントを、投球動作のスロー練習の中で体に染み込ませていきます。

ピッチャーはどうしても腕で投げたくなるけど、

実は投球は全身運動。

特に股関節と体幹がしっかり使えていると、肘の負担は一気に減ります。

ここで、フォーム指導を行いながら、

下肢の安定性を上げるためにバランストレーニングも導入。

これがまた苦戦(笑)

でも「これできたらプロになれる!」と言うと一気にやる気MAX。

小学生男子の単純さ、嫌いじゃないです(笑)


🔹3ヵ月後には…

3ヵ月後には、

「練習試合で先発したけど痛みゼロでした!」と嬉しい報告。

フォームも見違えるようにスムーズで、

体の使い方が明らかに変わっていました。

さらに、本人の意識も変わってきていて、

「投げる前に必ずストレッチする」

「今日は投げすぎてないかな?って気にするようになった」

と話してくれました。

これはもう“治った”を超えて、“成長した”と言えるレベルです。


🔹野球肘から学べること

このケースから改めて感じたのは、

野球肘は「肘の病気」ではなく 全身の使い方の問題 ということ。

特に成長期の子どもたちは、骨よりも筋肉や腱が弱い。

だからちょっとしたフォームのズレ、練習のしすぎで簡単に炎症が起こります。

でも逆に言えば、正しい知識とトレーニングで

ほとんどの子が改善できるということでもあります。


🔹そして今…

小学校6年になった彼は、

チームのエースとして再びマウンドに立っています。

痛みはまったくなし!

投球フォームも安定して、監督からも

「投げ方がきれいになったな!」と褒められたそうです。

お母さんも「先生に出会えて良かったです」と言ってくれて、

僕としても本当に嬉しい限りです。


🔹最後に、僕からメッセージ

僕も野球をずっとやってきました。

だからこそ、痛みで投げられない辛さはよく分かります。

ただ治すだけじゃなく、

「もう一度、全力で野球を楽しめる体に戻す」

それが僕たち治療家の使命だと思っています。

もし今これを読んでいるお子さんや親御さんが、

「うちの子も最近肘が痛いかも…」と感じたら、

絶対に“我慢させないで”ください。

早く治療すれば、必ず良くなります。

痛みのないフォームで、もう一度マウンドへ。

そのために、僕らが全力でサポートします。


リード鍼灸整骨院 越田

「野球肘は“休むこと”じゃなく、“治すこと”で未来をつくる」

野球の故障のことは僕に任してください!!

肘の施術についてはこちら

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