猫背改善!在宅ワークでガチガチになった首・肩・背中を救うセルフケア
こんにちは!
在宅ワークが増えて数年…気づけば「背中が丸まってきたなぁ」「肩こりが前よりキツイなぁ」と感じている方、多いんじゃないでしょうか?
実際、私のところに来院される患者さんの中でも、
「コロナ以降、首から肩、背中にかけての不調が増えた気がする」
と訴える方はかなり多いです。
特に今年は、夏に雨が続き、そのあと急に涼しくなったせいで体が冷え、さらに症状が悪化した方が目立ちました。
冷えと不良姿勢、このダブルパンチが背中をどんどん硬くしていくんですね。
そこで今回のテーマは――
「座ったままでもできる猫背リセットストレッチ」!
仕事の合間やテレビを見ながらでもできる、肩甲骨や胸、首周りをほぐすセルフケアを紹介していきますよ。
そもそも猫背ってなに?
「猫背」と一言で言っても、ただ背中が丸いわけじゃないんです。
実際にはいくつかの要因が組み合わさって「丸まった背中」が出来上がってしまいます。
頭の重さに首が負ける
人間の頭って、約5キロあります。

これを首が常に支えているわけですが、スマホを覗き込んだり、パソコンを長時間やったりすると、首が前に突き出てしまいます。
すると、その重さを首・肩の筋肉が必死に引っ張り支え続けることになり、どんどん硬直していくんです。
胸の筋肉のこわばり
デスクワーク中、気づくと肩が前に入っていませんか?
これは胸から腕につく筋肉(大胸筋や小胸筋)が縮んでしまうことが原因。
胸の筋肉が硬くなると肩を前へ引っ張り込み、結果として背中が丸まりやすくなります。
反り腰からの猫背
「え、反り腰なのに猫背?」と思うかもしれません。

でも実は、腰が反ることで骨盤の位置が崩れ、上半身がバランスを取ろうとして背中が丸くなることもあるんです。
人間の体は全体でバランスを取る仕組みなので、一か所が崩れると別の場所にしわ寄せが来るんですね。
冷えと猫背の意外な関係
今年のように雨が続いたり、季節外れに気温が急に下がったりすると、体が冷えて筋肉が固まりやすくなります。
特に首から背中にかけては冷えに弱く、血流が悪くなることで「ガチガチ状態」になりやすいんです。
「冷え → 筋肉硬直 → 姿勢崩れ → さらに冷えやすくなる」
この悪循環に入ると、猫背や肩こりがどんどん深刻化していきます。
だからこそ、冷え対策+セルフケアの両方が大事なんですね。
座ったままでOK!猫背解消ストレッチ
さて、お待たせしました。ここからが本題です。
「忙しくて運動する時間なんかないよ!」という方でも安心。イスに座ったままできる簡単ストレッチを紹介します。
① 首回りをほぐすストレッチ
やり方はとてもシンプル。
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背筋を軽く伸ばして座る
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首をゆっくり横に倒す(気持ちいいところで止める)
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そのまま20秒キープ
※勢いをつけずに「じわ~っ」と伸ばしてください。
これだけでも首から肩にかけての筋肉がゆるみ、頭痛や目の疲れもラクになります。
「え?こんな簡単でいいの?」と思うかもしれませんが、実際にやってみるとスッキリ感が全然違いますよ。
② 胸を開くストレッチ
次は胸の筋肉。これが硬くなると肩が前に巻き込まれて猫背の大きな原因になります。
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両手を後ろで組む
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息を吐きながら、肩を後ろへ引っ張る
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胸をグッと開いて20秒キープ
胸が伸びると呼吸がスムーズになり、気分まで軽くなります。
在宅ワーク中の「なんか息苦しい…」というモヤモヤも、このストレッチで解消できることが多いですよ。
③ 肩甲骨を動かすストレッチ
猫背改善のカギはズバリ「肩甲骨」。
肩甲骨は腕や首、背中ともつながっているので、ここが動かないと全身が固まりやすくなります。

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両腕を大きく後ろへ引く
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肩甲骨を背骨に寄せるように意識
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深呼吸しながら10回繰り返す
「肩甲骨ってこんなに動くんだ!」と実感できれば大成功。
血流が一気に良くなって、体もポカポカしてきます。
猫背改善=見た目の若返り
患者さんからよく聞くのが、
「ストレッチを始めてから、姿勢が良くなったせいか若く見られるようになった」
という声です。
猫背は放っておくと肩や腰の不調だけでなく、見た目年齢にも直結します。
背中が丸まっていると、それだけで実年齢よりも老けて見えてしまうんですね。
逆に、胸を開いて肩を下げるだけで「堂々とした若々しい印象」に変わります。
ストレッチ=美容効果、これも大きなポイントですよ。
猫背改善!在宅ワークでガチガチになった首・肩・背中を救うセルフケア(後半)
さて、前半では「猫背とはどうして起こるのか?」そして「座ったままでもできるストレッチ法」をご紹介しました。
ここから後半では、さらに深掘りして 冷えとの関係性・呼吸法・実際の症例紹介・日常の工夫 をお伝えしていきます。
冷えと猫背の深い関係
猫背と冷え…一見あまり関係なさそうに思えますよね?
でも実際には密接につながっています。
背中が丸まって胸が閉じてしまうと、肺が広がりにくくなり、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅いと血液の循環が悪くなり、酸素も全身に行き渡りにくくなる。
すると、手足が冷えやすくなり、代謝も落ち、体が芯から冷えていくんです。
さらに冷えで筋肉が固まると、ますます姿勢が悪くなり猫背が悪化する…
はい、ここでも「悪循環」登場です。
つまり、猫背改善=冷え改善 でもあるんですね。
逆に言えば、冷えをケアすることが猫背解消につながるというわけです。
猫背改善に効く呼吸法
猫背で胸が閉じている人にぜひやってほしいのが 呼吸ストレッチ です。
やり方はシンプル
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椅子に座って、軽く背筋を伸ばす
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両手をお腹に当てる
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鼻から大きく息を吸い込み、お腹をふくらませる
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ゆっくり口から吐き、背中を沈めるように息を出す
これを1日5回から10回でOK!
ポイントは「肩を上げないこと」。
胸や肩に力を入れて呼吸すると余計に疲れてしまうので、あくまでお腹を使う「腹式呼吸」を意識してください。
呼吸が深くなると、自然と胸が開いて背中がスッと伸びやすくなりますよ。
実際の患者さんの症例
ここで、私の患者さんの一例をご紹介します。
ケース:40代女性・在宅ワーク歴3年
「パソコン作業をしていると肩が凝って、夕方には頭痛までしてくる」というご相談でした。
初めてお体を拝見すると、典型的な猫背姿勢。
首は前に出て、肩は丸まり、背中はガチガチ。
「猫背って気づいていましたか?」と尋ねると、
「いや〜昔から姿勢は悪いって言われてましたけど、ここまでとは…」と苦笑い。
そこでまずは鍼とお灸でガチガチに固まった首・肩を緩め、その後にストレッチポールや肩甲骨体操を取り入れてもらいました。
結果はというと――
2週間ほどで「夕方の頭痛がかなり減った!」とのこと。
さらに1か月後には「背中が軽くなって呼吸しやすい!」と笑顔でおっしゃっていました。
やはり、猫背改善は首肩の症状だけでなく 全身の調子を底上げする効果 があるなぁと再確認しましたね。
日常生活でできる猫背予防の工夫
「ストレッチをやる時間がなかなか取れない」という方も多いと思います。
そんな方には、日常生活の中でちょっとした意識を持つだけでも十分効果がありますよ。
① スマホは目の高さで見る
ついつい下を向いてスマホをいじっていませんか?
首にかかる負担は角度によって数倍にもなります。
腕を少し上げて、目の高さで見るだけで姿勢はぐっと改善します。
② パソコン画面の位置を工夫する
ノートPCを長時間使う人は要注意。
画面が低すぎて、自然と顔が下がって猫背になりがちです。
スタンドや外付けモニターを使って、目線の高さに調整するのがおすすめです。
③ 背もたれに「タオル」を挟む
椅子の背もたれと腰の間にタオルを挟むと、骨盤が立ちやすくなり猫背予防に効果的です。
意外とこれだけで姿勢がラクになります。
④ とにかく「動く」
30分に一度は立ち上がって背伸びをしたり、軽く歩いたり。
ずっと同じ姿勢を続けることが猫背の最大の原因なので、「姿勢リセットタイム」を作るのがおすすめです。
猫背改善で得られるメリット
「猫背を直したい」と思う動機は人それぞれですが、実はこんなにメリットがあるんです。
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首肩こり・頭痛が改善する
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呼吸が深くなり疲れにくくなる
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冷えやむくみが改善する
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姿勢が良くなり若々しく見える
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集中力が上がり仕事効率もUP
つまり、猫背改善は「健康」と「美容」と「仕事のパフォーマンス」の三拍子がそろう、一石三鳥の習慣なんですね。
まとめ
今回は「猫背の原因とセルフケア」についてお話しました。
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猫背は首・肩・胸の筋肉が固まることで起こる
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冷えや在宅ワークの影響も大きい
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座ったままでもできる簡単ストレッチが効果的
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呼吸法や日常生活の工夫でさらに改善できる
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猫背を直すと健康面も美容面も大きなメリットがある
「姿勢を正しくする」というのは難しく聞こえるかもしれませんが、実際は ちょっとした意識とセルフケアの積み重ね です。
ぜひ今日から試してみてくださいね(^^)


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