種子骨障害とは

足の親指の裏側の付け根にある骨には種子骨という小さな骨が二つ付いています。

この種子骨の周辺が何らかの理由で傷んでしまうことを種子骨炎といいます。

ここでは種子骨障害として種子骨炎について記述しています。

 

種子骨障害の原因

足の親指の付け根の骨に付いている

種子骨と呼ばれる骨の周辺には筋肉や腱が集まっています。

種子骨は筋肉や腱が効率よく動くための手助けになったり

衝撃を和らげるクッションの役割を担っています。

 

種子骨障害の症状は走る、踏み込む、つま先立ちなどの

種子骨の周辺に負担のかかるような動作が多ければ多いほど

この場所に炎症が起きやすくなります。

 

通常の方に比べて足の指や足裏が硬い方、逆に柔らかい方は

地面から種子骨周辺へ力が加わりやすく

衝撃として伝わりやすいため

通常の足の状態に比べて炎症が起こりやすくなります。

症状が重いと種子骨が骨折したり骨が壊死することもあります。

 

また地面の硬さも足に伝わる力を強くする要因となるため

アスファルトやコンクリートなどの硬い路面を走ったり

ジャンプなどを繰り返すことも炎症を起こす原因となります。

 

種子骨障害の症状

種子骨障害は小学生から中学生くらいの

習い事や部活動などをやり始めたころに多くなります。

陸上部やバスケットボール、サッカーなど

よく走るスポーツで多く見られる症状です。

 

主に足の親指の付け根(足の母趾球のあたり)が痛いとの症状で受診される方が多く

動く際には踏み込んだ状態で母趾球のあたりに荷重がかかると痛みが出てしまい

患部を押したり足の親指を手で反らすようにすると痛みが増強します。

 

運動量が多くなるにつれて痛みを認識することになりますが

そのまま痛みを我慢して運動を続けていくと

徐々に慢性化していくので注意が必要です。

症状が重くなると地面に足をつけただけで痛みを感じる場合もあり

歩くことも困難な状況になることもあります。

身体がしっかりしてくる大学生から大人くらいのころには減少する傾向があります。

 

痛みが強い場合はまず足を安静にしてください。

足の負担を減らすために靴の中にインソールを入れたりすることで

足にかかる負荷を減らすことも出来ます。

足裏の硬い方はストレッチなどでしっかりほぐすことで足の負担を減らすのも有効です。

ハイアーチと言われる甲高の足の方は

足の親指の付け根あたりに負荷がかかりやすいため

種子骨障害になりやすいと言われていますので注意してください。