ぎっくり腰とは?

ぎっくり腰は正式には、「急性腰痛」といい、突然腰に痛みが走る症状を指します。欧米では「魔女の一撃」と言われることもあるようです。

動くのはもちろんのこと、通常の姿勢でいることもつらく、日常生活に大きく支障をきたします。

筋・筋膜性の腰痛の代表選手です。

ぎっくり腰 原因

椎間板への負担:腰にある椎間板は身体の重みを支えるクッションの役割をはたしています。

この椎間板はコラーゲンで作られていますが、加齢と共にコラーゲンは減っていきます。

すると、椎間板のクッション機能がが弱くなってしまい、椎間板自体が、骨に押されて外にでてしまいます。

椎間板が外に出されたことにより背骨にそって走っている神経を圧迫します。

その結果痛みが走ります。

この症状は椎間板ヘルニアのことを言いますが、ぎっくり腰の原因になります。

慢性的な腰への負担:ぎっくり腰が癖になっている人の多くは、腰椎の下部が瞬間的にずれてしまい、完全には元通りにならないことが原因だと言われています。

腰部の筋が、腰椎のずれに耐えられなくなり、炎症を起こすと激痛を感じます。

これがぎっくり腰の原因です。

腰椎のズレの多くは、日常生活で腰椎に負担をかけるような動作や姿勢をするたびにおきています。

繰り返しの負担は腰への疲労となります。

その疲労が蓄積されぎっくり腰になるのです。

骨格の歪み:同じように腰に負担をかけている原因が、骨格や骨盤の歪みです。

歪みによって、左右の筋バランスが崩れてしまいます。

バランスが崩れると筋肉の使用頻度も変わり筋疲労が大きくなり、その結果ぎっくり腰を引き起こします。

最近若年層にぎっくり腰が増えていると言われているのは、パソコンやスマホなどで骨格が歪んでいるという場合があるようです。

腰椎に長時間負担をかける姿勢や動作が、大きくぎっくり腰になる要因と言えます。

 

症状

原因となる動作に伴って突然腰に痛くなり、動けなくなったりします。

※注意:痛みが落ち着いた時に下半身に痺れ等がある場合椎間板ヘルニアなどが隠れていることがあるので注意する方がいいでしょう。

 

治療法

安静にするのも大切ですが2,3日にし、それ以降は少々の痛みは我慢し動いているほうが予後がいいことが最近の研究でわかってきました。

ですから、無理しない程度に動くことも必要です。

 

予防

ぎっくり腰は疲労や骨格、骨盤の歪みが原因ですから、腰部周囲の筋肉へのマッサージ、骨格、骨盤矯正が必要になってきます。

その他にもストレッチやトレーニング(体幹)をするのも効果的です。

自分でできるストレッチ、トレーニングをご紹介します。

ストレッチ(例):仰向けになり両手で両膝を抱え込みます。

この時に背中が伸びているのを感じながら10秒程度深呼吸します。

トレーニング(例):うつ伏せで、肩の下に肘が来る位置に腕を地面につけます。

次に膝をつけたまま上体を上げます。(膝立て腕立て伏せのような状態)

腰に負担や不安感を感じる場合はこのまま状態を維持し、できる人は膝を浮かせ足を一本の棒のように力を入れましょう。身体は一直線を意識しキープしてください。